従業員数が100名を超えても、Rettyが体験入社を続ける理由とは?

Retty株式会社、体験入社事例

「食を通じて世界中の人々をHappyに。」をミッションに、実名口コミグルメサービス「Retty(レッティ)」を開発・運営する、Retty株式会社。信頼できる友人・知人の口コミからお店を探すことができるグルメサービスとして人気を集め、2018年11月に月間利用者数4000万人を突破しました。従業員数も2015年には約40名でしたが、2019年の現在では100名を超えるまでに成長しています。

そんな同社が、創業当社から行っているのが「体験入社」です。従業員数が100名を超えた今も、体験入社を続ける理由を人事・採用担当の小花さま、アプリ開発チーム・エンジニアリングマネージャーの李さまにお話しいただきました。

企業情報

MISSION

食を通じて世界中の人々をHappyに。

従業員数

100名

設立

2010年11月

目次

▶ 創業当初から体験入社を行っている理由

▶ 体験入社の詳しい内容について

▶ 従業員数が100名を超えても、Rettyが体験入社を続ける理由とは?

■創業当社から体験入社を行っている理由

Retty株式会社、体験入社事例、小花様

― まず、体験入社はいつから行っていたか、お伺いできますでしょうか?

小花さん:体験入社は、創業当初から行っています。創業当初は、サービスの知名度も高くないため、こちらからサービス・プロダクトの世界観や未来の可能性を伝えていきカルチャーに共感してもらうことを意識していました。そのため、未来への情熱やカルチャーを伝えるために、オフィスに遊びに来てもらったり、ミーティングやディスカッションに参加してもらったりしていました。元GoogleのCTO樽石や、CFOと入社し現在は社長室室長の奥田も、かつての体験入社を通じてRettyへ入社しています。

その後、このような流れが体系的になり「体験入社」というかたちになっています。現在は、入社後に働く可能性の高いチームで一日体験入社を行なっています。一日の参加が難しい場合は、半日での実施や、数時間でもオフィスに来てもらったりしています。

― ありがとうございます。次に、体験入社の詳しい内容について教えていただけますでしょうか?

■体験入社の詳しい内容について

― 体験入社は、全ての職種で行っているのでしょうか?

小花さん:体験入社は、エンジニア・デザイナー・プランナー等社内でプロダクト開発に携わるポジションをメインで行っております。Rettyのカルチャーにフィットするかどうか双方が判断するために体験入社を行っております。営業職などのお客様と接点を持つ職種については一日体験入社というかたちは難しいですが会食やランチ・オフィス見学等を通し社内メンバーと密に接点を持って頂くことでRettyのカルチャーを実際に感じて頂いております。

― 体験入社は、どの選考タイミングで行っているのでしょうか?

Retty株式会社、体験入社事例、李様

李さん:基本的な選考の流れは、次の通りです。
(状況により、異なる場合もあります。)

・書類選考 現場のマネージャーによる書類選考

・一次面接 現場のマネージャーによる面接(技術スキルの確認)

・二次面接 現場の一緒に働く可能性のあるメンバーによる面接(カルチャーフィットの確認)

・体験入社 三次面接と同日に行う場合もあります

・三次面接 代表取締役や役員による面接

二次面接を通過された方が、体験入社の対象です。そして、体験入社は三次面接と同日に行っています。

― 体験入社の一日の流れを教えていただけますでしょうか?

李さん:一日体験入社の基本的な流れは、次の通りです。
(体験入社される方の、ご都合に合わせて半日や数時間で実施する場合もあります。また、職種により内容も異なります。)

10時 一日の流れを説明、オフィス案内

採用担当より説明、案内をさせていただきます。

11時 入社後、働く可能性のあるチームで体験入社開始

Retty株式会社、体験入社一日の流れ、メンバーコミュニケーション

マネージャーより体験入社される方の紹介をさせていただきます。その後、メンバーとのコミュニケーションを取っていただきます。

12時 メンバーとランチ

Retty株式会社、体験入社一日の流れ、ランチ

Rettyに掲載されているおススメのお店でランチです。お互い自然体で技術の話や興味のあることを話します。

13時 メンバーとペアプログラミング・コードリーディング

Retty株式会社、体験入社一日の流れ、ペアプログラミング

GitHubのアカウントを付与します。入社後、一緒に働く可能性のあるメンバーと行います。

15時 ミーティング・ディスカッションに参加

Retty株式会社、体験入社一日の流れ、ミーティング

改善ミーティング・競合サービス調査ミーティングに参加いただき、意見も出していただきます。

17時 三次面接

役員や代表取締役による面接です。体験入社と同日に行うことがあります。

18時 終了!

お疲れさまでした!一日体験入社は以上になります。

※お互いが希望する場合は、体験入社終了後に飲みにいったりすることもあります!

李さん:私も入社する時は、体験入社をしました。私はRettyへの転職が三社目だった為、慎重に転職活動をしておりました。そのため、実際にどのような人が働いているか、面接で聞いた技術は実際の現場ではどうなっているのか、そのような不安な部分はしっかり確かめて転職したいと思っていました。体験入社では、それを確かめ不安を解決でき、とてもよかったです。

― 体験入社の詳しい内容を教えていただき、ありがとうございます。次は、体験入社をずっと続けている理由について教えてください。

■従業員数が100名を超えても、Rettyが体験入社を続ける理由

― 採用数が増えてきたら、体験入社を続けるのは大変だと思います。それでもなぜ、体験入社を続けているのでしょうか?

小花さん:体験入社を続けている理由は、2つあります。

1つ目は「Retty Way」という行動規範を全員が大切にしており、この行動規範への共感を重要視しています。

2つ目は「全員で採用」という文化が浸透しており、現場が主体的に採用に携わっているからです。

― それでは、1つ目の理由「Retty Wayという行動規範を大切にしているから」についてお伺いできますでしょうか?

小花さん:Retty Wayは、Rettyの組織や事業を成長させるための行動規範で、メンバー全員で決めているものです。日常の業務で常に確認したり、フィードバックや評価面談などに幅広く使われています。内容は次の3項目になります。メンバーはこれを常に意識して働いています。

【Retty Way】

・徹底的にやる(All Done)

・革新的にやろう(Breakthrough)

・全てはユーザーのために(User Happy)

― なぜ、Retty Wayを大切にしていることが、体験入社を続けている理由になるのでしょうか?

小花さん:Retty wayはRettyのカルチャーから生まれたものなので、体験入社ではカルチャーとのフィット感を確かめているからです。

― 体験入社では、どのようにしてカルチャーとのフィット感を確かめているのでしょうか?

体験入社では、ミーティングやディスカッションへ参加する機会を設けています。また、社内ではRetty Wayに基づいた行動や発言が多く発生しています。このような光景を見たり、機会に参加することにより、お互いがカルチャーとのフィット感を確かめています。

― もう少し具体的に教えていただけますでしょうか?

Retty株式会社、体験入社事例、小花様、李様②

小花さん:はい。Rettywayは定期的に全員で見直しを行いそのフェーズにあった行動規範を設けていますが、その中でも”UserHappy”は変わらず存在する重要な項目です。「UserHappy」は体験入社される方が思っている以上にRettyでは大切にしています。

例えば、開発ミーティングでは「それはユーザーさんのため?」という発言が多く発生し、ユーザーさんにとってHappyかということを本気でディスカッションしています。また、「ユーザー」ではなく「ユーザーさん」という文化もあります。これは、「UserHappy」を本気で大切にしているから自然に生まれた文化だと思います。このような光景や発言を見たり聞いたりすることにより、体験入社される方は「UserHappy」をRettyがどれくらい大切にしているか、感じられると思います。

そのためユーザーさんのためにサービスを作りたいという方にとって最高の環境だと思います。ミーティングの雰囲気だけでもどれだけユーザーさんのことを考えているか分かっていただけると思います。

李さん:ユーザーさん向けのサービス開発経験はなく、ビジネスの向けのサービス開発経験をしている方は、ユーザーさん向けの開発における考え方や、技術についてすり合わせをします。

また、実際に見てもらうとびっくりする方もいるかもしれませんが、Rettyの開発チームは、エンジニア間のコミュニケーション量が多いです。おしゃべりが多いと思われてしまうと困ってしまいますが(笑)。以上のような体験を通じて、お互いがフィット感を確かめています。

― 「徹底的にやる(All Done)」、「革新的にやろう(Breakthrough)」は、どのように確かめているのでしょうか?

李さん:まず「徹底的にやる(All Done)」にですが、これを実現するために、徹底的にできなかった時には、しっかりと振り返りのミーティングをして改善することを重要にしています。

このようなミーティングは毎週一回以上行っています。先日、他チームとの連携が上手くいかず、期限内に徹底できなかった事があったのですが、他チームとの連携方法を徹底的に見直し改善しました。体験入社の方にも、ミーティングに参加して意見を出してもらいます。以上のような体験を通じて、お互いのフィット感を確かめています。

小花さん:次に「革新的にやろう(Breakthrough)」ですが、革新的なアイデアを生み出すために、競合サービスについてディスカッションする会を定期的に開催したり、日常の社内コミュニケーションでは「このサービスどう思う?」というコミュニケーションが多く発生しています。

体験入社の方にも、競合サービスについてのディスカッションに参加をしてもらいます。その際は、アイデアを出せるかどうかは重要でなく、アイデアを生み出すためのディスカッションが好きかどうかを確かめています。ディスカッションが好きな方は、ワクワク感が伝わってくるので、そのような姿を見てお互いを理解しています。

―体験入社を続けている1つ目の理由について、お話しいただきありがとうございました。2つ目の理由、「全員で採用という考えが浸透しており、現場が主体的に採用に携わっているから」についてお伺いできますでしょうか?

小花さん:Rettyでは「全員で採用」という考えが浸透しています。一緒に働く仲間は自分たちで巻き込んでいくという意識をみんな持っています。

― なぜ、そのような考えが浸透しているのでしょうか。

小花さん:そもそも”一緒に働く仲間”になるメンバーを誰か1人に任せっきりにしてしまうことや、工数を削減して双方疑問が残る状態で入社を決めていただくのは問題だと思っておりますのでむしろ現場から体験入社を実施しよう!とメンバー一人ひとりが考えているからです。

仮に技術的なミスマッチが発生した場合は、仕事内容を変更して対処できますが、カルチャーのミスマッチの場合は、それができません。そのため、現場からは体験入社をやった方がいいと言ってくれています!

― 確かにカルチャーのミスマッチは、現場からしたら大変ですね。現場のメンバーは、どのようにしてカルチャーとのフィット感を確かめているのでしょうか?

李さん:これは体験入社を続ける1つ目の理由でお話しさせていただいた内容と同じで、RettyWayに対して取り組む姿勢を見ることで、カルチャーとのフィット感を確かめています。

ペアプログラミング・コードリーディング、ミーティングでのディスカッション、自然体がでやすいランチでのコミュニケーションを通じて、現場のメンバーは、カルチャーとのフィット感を確かめています。そしてなによりも大切なのが「この会社で働きたい・こういったメンバーと働きたい。」ということを双方に感じられるかということです。

― 体験入社において現場と採用担当は、どのような連携を取っているのでしょうか?

小花さん:実は、体験入社の前から現場と採用チームは常に連携をとっております。そのため採用についての定例や情報交換は密に行っておりますので会社全体として認識の齟齬がないようにしています。

― 現場が主体的に採用に携わるためには、採用担当のサポートも重要ですね。体験入社を続ける2つの理由についてお話しありがとうございました!最後に、体験入社を検討しているが、少し面倒だと感じている人事・採用担当の方へメッセージをいただけますでしょうか。

小花さん:私自身は体験入社をやることが面倒だと思っていません。なぜなら、現場が協力してくれるからです。なぜ、現場が協力してくれるかというと、先ほどもお話ししたように現場もカルチャーのミスマッチはお互いにとってハッピーではないと考えているからです。

なので、体験入社を検討しているなら、現場へ話をしてみたらいいと思います。きっと理解してくれる方がいるはずです!

李さん:これからは、体験入社制度は多くの企業が取り入れていくと考えています。特にエンジニア採用においてです。なぜなら今、エンジニアにはフリーランスとい働き方が広まっています。そんな中、会社に「入社」して働くということは、「入社」しなくても働ける働き方が広がっている中、「入社」して働くことの「価値」が重要になります。その「価値」を確かめるには面接だけでは足りないのです。体験入社で現場を見たり聞いたりして、確かめることが必要です。こういった背景から体験入社はあたりまえになると思います。

― 確かに、これから働き方がさらに多様化する時代、「入社」して働くことの「価値」は重要になりそうですね。そして、「価値」をどのようにして確かめるかも重要で、それを確かめることができるのが体験入社なのかもしれませんね。小花さま、李さま、本日は貴重なお話しをありがとうございました!

Retty株式会社、体験入社事例、小花様、李様

■取材後記

サービスが急成長し、従業員数が100名を超えても、カルチャーが根付いているRetty株式会社。今回の取材を通じて、その理由がわかった気がします。現場が主体的に採用に携わり、体験入社を通じて自分たちでカルチャーのマッチングを確かめていること。そして、そこには明確な指針となる「Retty Way」が存在することでした。Retty株式会社の成長は、企業の成長における、カルチャーマッチングの大切さを物語っていました。

そして、今回の取材で印象に残っているのが、エンジニアリングマネージャーの李さまのお言葉でした。『会社に「入社」して働くということは、「入社」しなくても働ける働き方が広がっている中、「入社」して働くことの「価値」が重要になります。その「価値」を確かめるには面接だけでは足りない。』

今後、働き方はさらに多様化するこが予測されます。「入社して働くことの価値」を求職者が本気で考えはじめます。人事担当者や経営者も本気で入社して働くことの価値をどのように創り、どのようにして伝えていくのか、それを考えることが、これからの時代は必要になるのではないでしょうか。

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(取材・撮影/体験入社事務局 取材チーム)

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体験入社や職場見学を実施するタイミングは、面接合格後などです。

体験入社・職場見学を行うことにより、求職者さんは、採用前に「社風や一緒に働く人と相性が合うか」「仕事内容は自分に合っているか」「残業や休日などの労働条件が希望に合うか」などを確かめられます。

企業様も、採用前に「カルチャーフィット」「スキルフィット」「入社後に活躍しそうか」などを確かめられます。それにより、双方が「入社後こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぐことができ、入社後の定着率・エンゲージメントを向上させることもできます。
体験入社・職場見学が採用のミスマッチを防ぐ効果があることは、採用理論「RJP理論」でも証明されています。

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