人材の能力を最大限発揮させる『4つのカルチャー』
こんにちは、体験入社事務局です。
「人材の能力を最大限発揮させる『4つのカルチャー』」をご覧いただきありがとうございます。
企業文化を大切にしている企業は多いと思います。
企業が成長するためには、働く人材が能力を最大限に発揮することが重要です。
働く人材が能力を最大限に発揮するためには、企業文化が重要です。
あなたの会社には、どのような企業文化がありますか?
そして企業文化は、働く人材にどのような影響を与えていますか?
今回は心理学研究をもとに、働く人材の能力を最大限に発揮させる4つのカルチャーについて紹介いたします。
目次
▶ 能力が最大限に発揮される条件
▶ 人材の能力を最大限発揮させる『4つのカルチャー』
■能力が最大限に発揮される条件
まず、人材の能力が最大限に発揮される条件について考えたいと思います。
あなたの能力が最大限に発揮される時は、どんな時ですか?
心理学研究によると「仕事に対する満足度が高い時」に能力が最大限に発揮されます。
それでは、どんな時に仕事に対する満足度が高まるのでしょうか?
臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグ氏の研究で明らかになった、
仕事の満足度を高める要因について紹介いたします。
・フレデリック・ハーズバーグ氏とは?
フレデリック・ハーズバーグ氏(1923〜2000年)はアメリカの臨床心理学者です。
ケース・ウェスタン・リザーブ大学で心理学の教授、ユタ大学で経営学の教授を歴任しています。
人のモチベーションを高める最も効果的な方法の研究によって、影響力のあるマネジメントの思想家となりました。
そんな彼の仕事の満足度に関する有名な研究が「二要因理論」です。ピッツバーグの11の会社の技術者と会計士についての仕事に対する態度や満足感について調査した研究です。
・仕事の満足度を高める4つ要因とは?
「二要因理論」では、仕事の満足をもたらす要因として次の4つがあげられています。
【1】達成
仕事で何かを成し遂げるという達成感を味わえた時
【2】承認
自分の仕事が上司や同僚、お客様から認められた時
【3】責任
責任の重い仕事を任された時
【4】成長
仕事を通して自己成長が実感できた時
ここで大切なポイントがあります。
「仕事そのものによって得られる要因」のみが仕事に対する満足をもたらすということです。
一方、給与・福利厚生・オフィス環境など、仕事そのもので得られない要因はいくら満たされても仕事の満足をもたらさず、仕事の不満足を防止する役割しかありません。逆に、これらの要因が満たされていないと仕事に対する不満足をもたらします。
以上、フレデリック・ハーズバーグ氏の研究結果から考えると、
仕事そのものによって得られる「達成感」「承認欲」「責任感」「成長欲」を満たすことにより、
仕事に対する満足度が高まり、能力が最大限に発揮されることが証明されています。
■人材の能力を最大限発揮させる『4つのカルチャー』
仕事そのものによって得られる「達成感」「承認欲」「責任感」「成長欲」を満たすことにより、
仕事に対する満足度が高まり、能力が最大限に発揮されることが分かりました。
それでは、「達成感」「承認欲」「責任感」「成長欲」をどのようにして満たせばいいのでしょうか?
能力を最大限に発揮させるためには、「達成感」「承認欲」「責任感」「成長欲」を一時的に満たすのではなく、持続的に満たす必要があります。
持続的に満たすためには『カルチャー』として根付かせることが重要です。
次の4つのカルチャーを根付かせることにより、持続的に能力が最大限に発揮される環境を創れます。
・能力を最大限発揮させる4つのカルチャー
【1】目標達成を重んじる文化
【2】称賛しあう文化
【3】裁量権のある仕事を任せる文化
【4】自己成長をサポートする文化
ここで気になるのが、どのようにして4つのカルチャーを根付かせるかということです。
4つのカルチャーを根付かせる方法について、紹介いたします。
・4つのカルチャーを根付かせる方法
【1】目標達成を重んじる文化
組織心理学者のエドウィン・ロック氏による「目標設定理論」により、
次の3つを徹底することで根付かせることができます。
①明確な目標、困難な目標の設定
明確な目標は、曖昧な目標よりもモチベーション高める大きな効果があります。
「よりよいサービスをつくる」というような抽象的な目標よりも、「ユーザー数を10万人増やす」といった数値を含めた明確な目標を設定することでモチベーションが高まります。
また、目標は困難であればあるほどパフォーマンス水準を高めます。しかし、本人が困難な目標を受け入れるという条件がつきます。困難な目標の意義や目的を本人が受け入れれば、パフォーマンス水準は格段に向上します。
②個人目標と集団目標の設定
個人目標とは別に集団目標を設定することで、モチベーションを高める大きな効果があります。
各個人の目標の達成が、集団目標の達成に連動させることにより、個人の責任が明確になり責任を共有する状況ができあがります。
そうすることで目標へのコミットメントが一層高まります。
③目標進捗に対する定期的なフィードバックの実施
目標が設定されても、途中でなにも音沙汰なく放置されたままだと、目標に対するモチベーションは大きく低下します。
他者から定期的に目標進捗に対してのフィードバックが実施されることで、目標達成に向けた緊張感の高まりや、このままでは目標達成が難しいと気付かされたりして、目標へのコミットメントが一層高まります。
【2】称賛しあう文化
発達心理学者のエリザベス・ハーロック氏による「エンハンシング効果」により、
次の2つを徹底することで根付かせることができます。
エンハンシング効果とは、親しい人物からの称賛の言葉によりモチベーションが高まる心理現象のことです。
①日常の称賛
身近の親しい人物からの称賛効果は高いです。
メンバーからの称賛、マネージャーからの称賛です。
マネージャーからメンバーへの称賛が根付けば、メンバー同士の称賛文化が根付きやすくなります。
マネージャーからメンバーへの称賛を根付かせるためには、経営陣からマネージャーへの称賛を根付かせることが重要です。
②制度による大勢の前での称賛
称賛は、より多くの人前でするほど効果が高まります。
社内表彰制度による全社員の前で行う称賛が効果的です。
しかし、表彰制度による称賛は頻度が高くないのと対象人数が絞られるので「①日常の称賛」が最も重要です。
【3】裁量権のある仕事を任せる文化
裁量権のある仕事を任せる文化は「自律性と責任」を徹底することで根付かせることができます。
自律性とは、人からからあれこれ言われずに、自分の考えや意志に基づき、自分の裁量で仕事を進められる状態です。
ここで大切なポイントが自律性の付与と同時に責任も付与することです。それにより、自律性をもって進める仕事の成果が高まります。
責任は評価や報酬に反映させることにより効果を発揮します。
【4】自己成長をサポートする文化
自己成長をサポートする文化は、今までの【1】〜【3】の徹底と「自己申告制度」の運用により根付かせることができます。
自己申告制度とは、本人の希望や意志に耳を傾け人事に反映させる制度です。
自己申告制度の運用にあたっては、まず本人の希望や意志を人事やマネージャーにより聴く面談を設定することです。
仮に希望を反映できなかったとしても、面談の実施自体にも成長をサポートする効果があります。
本人の自発的な意志には、高いモチーベーション効果と自己成長の可能性があります。自己成長の可能性においては、希望が実現された環境で成功を収めたら自信がつき成長に繋がります。もし、失敗を経験しても自らの意志を通じての失敗は成長に繋がる可能性が高いです。
以上、4つのカルチャーの根付かせる方法について紹介させていただきました。
あなたの会社では実践されている内容はありましたか?
働く人材の能力を最大限に発揮させたいう願いがあれば、
ぜひ、できることから実践することをオススメします。
■【最後に】前提条件について
『4つのカルチャー』を根付かせるにあたり、お伝えしたい前提条件があります。
それは「スキルフィット」した人材を採用することです。
理由としては、スキルフィットしていない人材は4つのカルチャーに適応できな可能性が高いからです。スキルを活かせる仕事内容でなければ、目標達成、成果の称賛、裁量権のある仕事を任せること、成長のサポートが難しくなります。
そのため、前提条件としてスキルフィットした人材を採用することが、『4つのカルチャー』を根付かせるために重要になります。
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