【体験入社ガイド】採用広報でも使える?体験入社のはじめ方
こんにちは、体験入社事務局です。
「採用広報でも使える?体験入社のはじめ方」をご覧いただきありがとうございます。
体験入社には、なんとなく興味はあるけど、
「どんなメリットがあるの」
「なにからはじめていいか分からない」
「手間がかかりそう」
と感じていませんでしょうか?
そんな思いを持っている採用担当の方向けに「体験入社ガイド」を公開いたしました。
目次
【1】そもそも体験入社とは?
【2】採用担当が体験入社をはじめる理由
【3】体験入社のはじめ方
【4】各職種の1日体験入社の流れを動画で見る
【1】体験入社とは?
体験入社とは、仕事を一定期間、体験・見学することです。
体験入社・職場見学を行うことにより、求職者さんは、入社前に「社風や一緒に働く人と相性が合うか」「仕事内容が合うか」「働き方のスタイルが合うか」などを確かめられます。
企業様も、採用前に「カルチャーフィット」「スキルフィット」「入社後に活躍しそうか」などを確かめられます。それにより、双方が「入社後こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぐことができ、入社後の定着率・エンゲージメントを向上させることもできます。
体験入社・職場見学が採用のミスマッチを防ぐ効果があることは、採用理論「RJP理論」でも証明されています。
体験入社の種類
・半日〜1日体験入社
選考過程で行われます。体験入社のタイミングは1次面接合格後に日程を調整して実施することが多いです。実施期間は半日〜1日です。
主に転職を前提に考えている、転職顕在層の方が対象になります。
・リモート体験入社
本業の会社に勤めながら、本業の業務時間外に自宅などで行われます。実施期間は1時間〜長期間など様々です。主に転職を考えているけど半日〜1日体験入社の参加が難しい方や、今すぐではないけどいい会社があったら転職したいと考えている転職潜在層の方が対象になります。
・ワークサンプルテスト
面接実施後や半日〜1日体験入社の中で行われます。採用された場合の職務に似た仕事を体験できます。課題が出され、解決案を発表するパターンが多いです。
【2】採用担当が体験入社をはじめる理由
採用担当の方は採用計画の作成、採用手法の選定、応募者の対応など、やるべきことがたくさんあり忙しいと思います。
そんな採用担当の方が体験入社をはじめる理由は、次のメリットがあるからだと考えられます。
体験入社をはじめるメリット
・求人の文章では伝えることが難しい「メンバーの雰囲気」「実際の仕事内容」「働き方のスタイル」を伝えられる。
・新たな採用手法として、新たな母集団を集めることができる。
・採用広報の話題として使用でき、転職潜在層にも興味を持ってもらえる。
・採用数の確保から採用の質にトレンドが変化する中、これから必要される定着率やエンゲージメントを高めるスキルやキャリアが身につく。
・採用のミスマッチが防止され、無駄な仕事が減る。
※人事・採用担当の皆さんへ
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【3】体験入社のはじめ方
1.体験入社の目的を明確にする
貴社が体験入社を行う目的はなんでしょうか?
まず、体験入社を行う目的を明確にします!
【STEP1 採用課題を洗い出す】
・応募が集まらない
・内定辞退率が高い
・入社後の離職率が高い、活躍する人材が少ない など
なにかしら課題はあると思います。洗い出してみましょう。
【STEP2 体験入社で採用課題を解決する方法を考える】
〈課題A〉
応募が集まらない
〈解決方法〉
体験入社をはじめたこと採用広報・採用ページなどで告知する
求職者は転職する際に「社風や一緒に働く人と相性が合うか」「仕事内容が合うか」「働き方のスタイルが合うか」などを確かめたいという気持ちを持っています。
体験入社を導入することでそれを確かめられる機会を求職者に提供できます。そのため、貴社に興味はあったが他社へ応募していた求職者が、体験入社があることにより貴社へ応募する確率を高められます。
〈課題B〉
内定辞退率が高い
〈解決方法〉
面接合格後に体験入社を行い、入社意欲を高めた後に内定通知する
面接のみで内定通知するのは、恋愛に例えるならデートをほとんどせずに告白するようなものです。
体験入社を行い、内定通知をするのは、デートを繰り返した後に告白するようなものです。どちらがベストでしょうか。
〈課題C〉
入社後の離職率が高い、活躍する人材が少ない
〈解決方法〉
体験入社でカルチャーフィット、スキルフィット を確かめる
離職率が高い、活躍する人材が少ないという課題は、カルチャーやスキルのミスマッチにより発生している可能性が高いです。
今の選考過程では、カルチャーフィット、スキルフィット はどのように確かめていますでしょうか?もし、確かめることが不足していた場合は、体験入社を行うことで課題は改善できます。
【STEP3 体験入社の目的を明確にする】
STEP1、STEP2を考えるだけで、貴社が体験入社を行う目的を明確にできます。
2.受入現場とミーティング
体験入社を行う目的が明確になったら、体験入社を行う現場とミーティングを行います。
ミーティングでやるべきこと次の内容です。
【STEP1 採用課題をすり合わせ】
洗い出した採用課題が現場でも認識している課題かすり合わせをします。共通の課題を認識していたら問題ありません。もし、異なる課題を認識していたらすり合わせをしましょう。
そして「採用課題を解決するために体験入社を行う」という目的を理解してもらいます。また、採用課題の解決による現場へのメリットも明確にしてモチベーションを高めます。
〈現場へのメリット例〉
・入社後に活躍する人材が増え、現場の成果が高まる
・早期離職が減り、せっかく教育や研修をした後に辞めてしまう人材が減る
・現場のメンバーも体験入社に携わることで、入社後の教育モチベーションが高くなる(自分が携わって採用した人材なので、入社後もしっかりサポートしようという気持ちが芽生える)
【STEP2 役割を決める】
採用担当、現場責任者、現場メンバーの役割を決めます。
〈役割の例〉
・採用担当
体験入社をはじめたことを採用広報・採用ページで告知、スケジュール作成、必要書類の準備、PCやアカウント付与の準備
※PCやアカウント付与の準備
使用する機会があれば準備します。
PC→貸与するか自身のPCを持参依頼
チャットツールやGitHubなど→アカウント付与
・現場責任者
受入れチーム・携わるメンバー決め、スケジュール作成(見学・体験してもらう内容)
・現場メンバー
見学・体験してもらう内容の詳細決め、ランチのお店決め、座席決め
【STEP3 体験入社スケジュールの作成】
1日のスケジュールを作成します。
1日の調整が難しい場合は、半日でも問題ありません。
また、半日〜1日の受け入れが難しい場合は「リモート体験入社」もおすすめです。
いきなり完璧な内容を作成しようとはせず、まず大きな負担がかからない内容で作成することをおすすめします。徐々にアレンジしていきましょう。
〈エンジニア職のスケジュール例〉
10:00 採用担当者より1日の流れ説明、オフィス説明
10:30 体験入社をするチームでの紹介・挨拶
11:00 開発チームミーティングの見学
12:00 チームメンバーとランチ
13:00 メンバーとペアプログラミング・コードリーディング体験
15:00 デザイナー職、ビジネス職メンバーとの交流
16:00 採用担当者より感想のお伺い
17:00 終了
〈営業職のスケジュール例〉
10:00 採用担当者より1日の流れ説明、オフィス説明
10:30 体験入社をするチームでの紹介・挨拶
11:00 営業チームミーティングの見学
12:00 チームメンバーとランチ
13:00 営業同行や営業ロールプレイングの見学・体験
16:00 採用担当者より感想のお伺い
17:00 終了
◆Retty株式会社の体験入社スケジュール例◆
『従業員数が100名を超えても、Rettyが体験入社を続ける理由とは?』より
10時 一日の流れを説明、オフィス案内
採用担当より説明、案内をさせていただきます。
11時 入社後、働く可能性のあるチームで体験入社開始
マネージャーより体験入社される方の紹介をさせていただきます。その後、メンバーとのコミュニケーションを取っていただきます。
12時 メンバーとランチ
Rettyに掲載されているおススメのお店でランチです。お互い自然体で技術の話や興味のあることを話します。
13時 メンバーとペアプログラミング・コードリーディング
GitHubのアカウントを付与します。入社後、一緒に働く可能性のあるメンバーと行います。
15時 ミーティング・ディスカッションに参加
改善ミーティング・競合サービス調査ミーティングに参加いただき、意見も出していただきます。
17時 三次面接
役員や代表取締役による面接です。体験入社と同日に行うことがあります。
18時 終了!
3.必要書類の準備
基本的には「秘密保持誓約書」の準備をおすすめします。
【秘密保持誓約書】
企業秘密や個人情報のろうえいを防止するために秘密保持誓約書を取り交わします。
通常の採用時に使用しているもので問題ありません。必要に応じてアレンジをします。
【候補者が「労働者」に該当する場合の必要書類『雇用契約書』】
候補者が「労働者」に該当する場合は、雇用契約書を取り交わし給与を支払う必要があります。
では、どのような場合に「労働者」に該当するのでしょうか?
労働基準法9条で「労働者とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。」と規定されています。労働者に該当するかの判断基準は2点です。
1.企業(使用者)と候補者の間に、指揮命令関係があるか
2.候補者の作業によって得られる利益・効果が、企業(使用者)に帰属しているかどうか
参考情報:旧労働省平成9年9月18日基発第636号
〈具体的な例〉
・見学や業務体験
→ 労働者に該当しない
・指揮命令関係による成果物(顧客獲得、商品資料作成など)の提出、かつ成果物の利益・効果が企業のものになる
→ 労働者に該当する可能性がある
半日〜1日体験入社や職場見学は、労働者に該当せず賃金・給与が発生しないことが多いです。
長期のリモート体験入社は、労働者に該当し賃金・給与が発生することが多いです。
〈「労働者」として給与を支払う場合に注意すること〉
・日額給与が9,300円以上(交通費などの経費は含まれない)の場合は源泉徴収が必要
・市区町村へ給与支払報告書の提出が必要な場合がある(提出義務は、候補者が住んでいる市区町村にご確認ください)
→給与支払報告書の提出により、候補者の翌年の住民税額が上がり、勤めている会社が疑問をいだく可能性がありますのでご注意ください。
以上を踏まえると、半日〜1日体験入社の場合は労働者に該当しない「見学や業務体験」にすることをおすすめします。
4.体験入社を行うタイミング
選考過程のどのタイミングで体験入社を行うかは、気になる点だと思います。
一般的なタイミングは次の通りになります。
求人応募
↓
書類選考
↓
書類選考合格
↓
1次~2次面接
↓
面接合格後、体験入社(面接合格者が対象)
↓
【企業】体験入社の内容を踏まえ内定or不採用通知
【求職者】内定の場合、体験入社の内容を踏まえ、入社するか判断
体験入社選考の導入事例を知りたい方はこちら
https://intern-career.com/taikennyusha-case/9817/
※体験入社制度の導入相談はこちら
【4】各職種の1日体験入社の流れを動画で見る
営業職
エンジニア職
データサイエンティスト職
技術職
その他、動画一覧はこちらより
https://intern-career.com/category/taikennyusha-tv/
■【人事・採用担当の方へ】オンラインで体験入社を再現できる、体験入社動画とは?
■体験入社動画の導入企業例
◆ブランドミッション(Brand Mission)◆
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